水戸市の「くろばね商店会」が２６日、朝市でリサイクル自転車の販売を始める。同商店会と水戸市、市内の自転車販売店で組織される「放置自転車再利用促進実践会」の３者が協力した初めての試みで、同市がＪＲ水戸駅周辺などから撤去した放置自転車を５０００円前後で売り出す。同商店会は南町１丁目交差点から南へ延びる「くろばね通り」にあり、３８店舗が加盟している。

　同市交通防災課によると、昨年度は同市内で計５３１８台の放置自転車が撤去された。原則として、撤去後６カ月たって持ち主が現れなければ、実践会に無償で提供。昨年度は約１５００台を実践会が引き取り、部品を新しくするなどして販売した。

　放置自転車で持ち主が現れるのは約半数。店頭で売る数も限られる。そこで、同商店会が新品同様にきれいで安く買えるリサイクル自転車に注目し、実践会に朝市への出店を依頼した。

　同商店会の阿久津泰会長（６２）は、「商店会の活性化につながればうれしい。市も実践会も買った人も、皆が喜んでくれれば最高」と期待を語る。実践会の久信田進会長（７２）は、「まだまだ乗れる自転車を放置するのはもったいない。整備して安く売るので、ぜひ買いに来てほしい」と呼び掛ける。

　朝市は、同市宮町の市営駐車場で毎月第４日曜日に開催され、２６日は午前９時から午後２時まで。問い合わせは商店会事務局（電話０２９・２２１・３９４４）へ。【清野崇宏】

毎日新聞　2005年6月25日